三十路からのデスマーチ

何気ない日常がもしかしたら誰かの役に立つかもしれない。

膨らんだ期待が泡のようにはじけた映画「バブル」

シン・ウルトラマンで重要な情報解禁がされました。有識者によれば綾波のそっくりさんが田植えしている姿が公開されたのと同じくらいのタイミングらしいですね。

ウルトラマンをろくに知らない人間が観ても「ありがとう……ウルトラマン……。」と思い涙せずにはいられなかったりするほどの名作として、賛否両論あれど賛辞の方が多いことで話題ですね。

ネタバレされたから見る気がなくなった、なんていわずにぜひ見てほしいです。ネタバレを忘れるほど引き込まれますから。

そんなシン・ウルトラマンともっとも同じ時期に公開してはいけなかったと個人的に思う作品があります。

進撃の巨人で有名な監督と、数々の心揺さぶる音楽を生み出した音楽家と、美しく迫力ある作画で有名な漫画家と、おタク大好きな鬱展開量産機で話題の脚本家を混ぜて、渋谷をジャックしたり漫画展開したり、ネトフリさんで先に公開されたりすることで話題になった作品「バブル」。

マーケティングが失敗した代表的な例と言われた「バブル」。

絶対売れるものなんてないことを証明した「バブル」。

何故「バブル」がシン・ウルトラマンとかぶってはいけなかったのか。

シン・ウルトラマンが「なぜかわからないけど人間を好きになって、命を投げ出してまで人間を守ろうとしてくれた宇宙人」を描いたのだとしたら、「なぜかわからないけど人間に突然怒りだして東京を沈めた宇宙人」を描いたのがバブルなのです。

シン・ウルトラマンはさりげなく、ウルトラマンが人間を好きになっていく過程が描かれているのですが、それに対してバブルは「たぶん怒りに触れた」というセリフだけで東京が壊滅するのです。

ネタバレになるので本筋までは語りませんが、個人的には「これはテレビで最も見てはいけないタイプの映画だ……。」と思いました。

迫力あるパルクールの映像、美しい画とマッチした音楽、ご家庭のテレビでは再現できないのです。

本作のテーマというかストーリーがSF版「人魚姫」なのですが、それは決して悪くはないのですが、テーマと設定が壮大すぎるのに主人公たちのしていることがこじんまりしすぎているのです。実際パルクールで東京タワーに昇っただけなので。

結果、主人公は特になにもしていないのに勝手にストーリーが進んで終わってしまったのです。

本当に、特に何もしていないのに、始まって終わったのです。

予告は良かった。主題歌もよかった。なのにどうしてこうなった。

 

ネットでは今も賛否両論ありますが、私はバブルで賛辞だけを得る検索方法を見出しました。

バブル アンダーテイカー で検索をすると、バブルに出てくるパルクールチームの一つ、アンダーテイカーのリーダーというキャラクターがとても良いというコメントが続々出てきます。

 

バブル、よかったけど批判ばっかりでつらい、と感じた方はぜひとも試してみてください。