お題「#おうち時間」
自宅から出れない日々を皆さまどうお過ごしでしょうか。
職場で「今家でお菓子作りをする人が多くて全然小麦粉売ってないんですよ~。」というのを聞きながら、その話題が自分に回ってこないことを祈りました。
私は海老の殻や野菜の廃棄部分でだしを取るのに夢中ですとは言いづらかったからです。
そんな私のSTAY HOMEに新たな食材がやってきました。
ハチノスです。
以前ハチノスと格闘したことをブログにしましたが、今回は処理済のハチノスを手に入れました。綺麗な乳白色のハチノスを手に入れました。やったね。
その日はウキウキでハチノスを煮込んで柔らかくするのにSTAY HOMEしました。
そして迎えた連休直前。
STAY HOME前の買い出しに行くと、ハチノスを手に入れた場所に行きました。そこには、やはりハチノスがおなじみの顔のような雰囲気を漂わせて並んでいました。
え? 去年まではそこにいなかったよね? そんな私の問いかけに、ただ黙って並ぶg160円のハチノス。
さすがに私も気づきました。
この前ハチノスを見かけた時は「ヒュ~店長分かってるねぇ~ハチノスの需要がここにあるってこ☆と☆を☆」などとのんきに考えていましたが、今回は違います。
このハチノスの流通経路を思い「あっ(察し)」と目を伏せました。
私が手に入れたハチノスは、おそらく、焼肉や中華やイタリアン等の飲食店に行く予定だったのでしょう。
そこで、ハチノス刺しになったり、火鍋になったり、トリッパのトマト煮になったりする予定だったのでしょう。
しかしSTAY HOMEの嵐で店は自粛、もしくは来店者の減少で食材が不要になり、食肉加工業者はスーパーに卸したのでしょう。
黒いぼそぼそとした汚れは、一般家庭でも食べやすいようにとスーパーで取り除かれたのかもしれません。
そんな普段とは違う流通経路をたどったこのハチノスの利益は、スーパーや卸業者等販売するまでに経由した人たちにとって黒字なのか赤字なのか。このSTAY HOMEはいつまで続くのか。はたしていつになったらこのSTAY HOMEから抜け出せるのか。
そんなことを考えながら、仕入れてくれたスーパー、食べやすいように処理してくれたどなたかに感謝してハチノスを手に取ったわけであります。
さて、手に入れたハチノスはすでに真っ白で臭みもあまりありませんでした。しかしながら、念を入れてセロリの葉の部分で一時間ほど下茹でをしました。
ここでセロリを入れる必要はないのですが、入れるとモツ独特の臭みが消えて下茹での時に憂鬱な気持ちにならなくてすみます。
ゆであがったハチノスはもっちりとして臭みもなく、セロリの風味もあまり付いていないほぼ無味のハチノスになりました。
この状態のハチノスは、カレーに入れても美味しく、塩とごま油をかけてハチノス刺しにするとおいしいおつまみになります。もちろん焼肉にしても美味しいです。
無限のバリエーションがありますが、私はこれを邪道なトマト煮にします。
邪道なトマト煮なので調味料はあまり入れません。
必要なのは
セロリ…1本(葉を下茹でに使った残り)
トマト…1個(生でも缶でもOK)
白ワイン…150mlくらい
ハチノス…200gくらい
レトルトミートソース…1袋
です。
トリッパのトマト煮はニンニクやニンジン、玉ねぎなどの各種香味野菜や塩コショウが必要になりますが、これは邪道なトリッパのトマト煮なのであってもなくてもお好みと感性で作ってよいのです。
STAY HOME中に本格的なトリッパを作りたいと思った方は、ググればイタリアンレストランのシェフや料理研究家の方々がブログやYOUTUBEをUPしていますので、おそらくここに流れ着くことはないかと思います。
私は、近所のイタリアンレストランのテイクアウトをお願いした方が美味しいしコスパが安いだろうけど、甘味が強くて適当においしいトリッパのトマト煮が作りたいなという怠慢な発想から生み出しました。
この邪道トリッパのトマト煮は、セロリをみじん切りにしてやや透明になるまで炒め終わったら、トマトとハチノスとワインと一緒に鍋でコトコト煮詰めて、最終的に水分があらかた飛んだらすべての味付けをミートソースに委ねて煮るだけという、適量を見誤らなければそこそこ美味しくできます。
モツ臭い方が好きだという人は、セロリはなくても良いです。モツ臭くなります。
ニンニクの香りが欲しいという人はニンニクも一緒に入れた方が美味しくなります。とにかく自分の舌と直感を信じて作る邪道なトリッパのトマト煮です。
ミートソースはダ●ソー等の100円ショップで販売されている肉の少ないミートソースで作ると、白ワインとトマトの酸味が合わさってちょうどよい甘さになりました。
トリッパのトマト煮に挑戦してみたいけど失敗したくないなと思ったときは、この邪道な作り方を是非ともお試しください。