ワンピース、貴方はどこで挫折しました?
私はゴーイングメリー号がもう一緒に旅をできないと判明するウォーターセブンで挫折しました。
ゴーイングメリー号は諦めなきゃならないし、ウソップは船を降りるっていうし……なんでだよ!!空から帰ってきたんだぜ!?あんな大冒険したのにここで仲間割れするのかよ!!
と悲しくなって挫折しました。
なんとなく、船大工が加入したらしいことや、ウソップが戻ってきたことや、船長が初期から言っていた音楽家が入ったことや、とんでもない別れがあったことや、二年経っていることは知っていましたが、100巻が発売されたことをきっかけに私もまた麦わら一味の冒険を追いかけています。
ワンピースを好きだったのが十代。あれから干支が一周以上しましたが、戻ってきてもまだおもしろいワンピース。
というか、回を追うごとに過去編がつらくなっています。
私はナミさんの養母のベルメールさんとの別れが当時とてもつらく、二年後のナミさんが女海兵さんに弱いと言ったときに号泣してしまうほど思い入れのあるキャラでした。
ベルメールさん。ナミさんは貴方にそっくりな子供好きのセクシーで素敵な女性になりましたよ……。
最初は謎の美女だったニコ・ロビンがすっかり打ち解け、ずっと人の目を気にして息をしてきた彼女がスリラーバークでウキウキと上陸チームに混ざったりしているのを見て泣いたり、落書きの龍が消えるときに花を手向けたり、ついには変顔をさらしたり、ガラの悪いチンピラ兵の真似が板についていたりとおもしれ―女になっているのにまた涙しました。
そしてまさかのラブーンが待ち続けていた仲間のブルックが生きて(死んでるけど)いたり、最初の冒険を知っている読者にも嬉しい伏線の回収があってあっという間に100巻呼んでいました。
まだ間に合いますよ。ワンピース。
嘘です。
間に合うのは本当です。
あっという間じゃありませんでした。
ウォーターセブンのロビンちゃんの過去編もフランキーとアイスバーグさんの過去編もつらくて数日しんどくなっていました。
マリンフォード頂上戦争で落ち込んでました。
そして100巻読み終わった後もツライオブしんどかったのがドレスローザ編……。
私、チョッパーが好きなので展開がつらくてもチョッパーの癒し要素で乗り切ったことが多かったのです。でもドレスローザ編にはチョッパーは別行動なのです。
バルトロメオ君がいなかったら、本当乗り切れませんでした。
尾田先生、早く彼にちゃんとした航海士と操舵者をつけてあげてください……。
なんかもう、過去編も地獄、現在進行形も絶望。ルフィ船長じゃなくても読んでるこっちが息苦しさで窒息しそうで……本誌追いかけてた人たちよく心臓がもったなと。
しかも主人公とは別のところでDの一族を背負うキャラクターが出てきて「それ主人公じゃなくて貴方が言っちゃうの!? 」と、シリアスな面を背負うキャラクターが出てきたり。
しょうがない。船長は世界で一番ふざけた能力を持った存在だから。しょうがない。
そしてやっと終局になり、新たな展開を見せるワンピース。
くしくも舞台は日本をモチーフにしたワノ国編。
いや、先生、ワノ国今までのやばい国の中でダントツ地獄じゃないですか……。
初めて読んだとき「先生、日本モチーフでこのすさまじい独裁国家って……今の日本のメタファーなんですか?」と思いました。
そんなわけでまだ見ていない方。間に合います。
たぶんまだ100巻くらい続きますから。