三十路からのデスマーチ

何気ない日常がもしかしたら誰かの役に立つかもしれない。

不穏な話しは定期的に欲しくなる

知人から「これはマジでやばくて重いしグロ度もあるけどぜひ読んでほしい」と勧められた漫画があります。

BLなんですけどね。

実際読んでみた感想は

しんどい

の四文字が常によぎるのですが、これをオチを知らずに読み続けていた人はしんどいどころの騒ぎではなかったと思います。

そう。

一年近く前に、ガンダムの最終回を観ていた私と同じ気持ちを味わうと思います。

この作品は人を選び、すすめる人を間違えば傷害罪が適用されるのではと思います。

そう。

約一年前に最終回を迎えたガンダムのように。

 

2012年に第一巻が発売された「高3限定」

ストーリーとしては、主人公こと、ある高校生が国語教師に恋をするんですが、その先生が高校三年生限定で一年だけ恋人を作っているという噂を耳にして……という甘酸っぱい出だしなんですよ。

そんな甘酸っぱい出だしなのに、表紙はその先生の全裸の背中にアイロンのような火傷跡が箔押し、さらにニス塗りという手が込みかつインパクトのある表紙。

不穏な雰囲気が漂っています。

さらに先生は傷だらけで、足に生まれつきの障害があり、総入れ歯なんですよ。

主人公はこれに徐々に気づいていくんですが、巻末にある主人公の友人の視点で語られる物語には、主人公の視点とはまったく異なる有様の先生の描写がされているんですよ。

 

しんどい

 

ものすごくしんどい

 

しかし人とは不穏なもので、ジブリを好きと言う人がハッピーツリーフレンズが好きと同じ口で言うんですよ。

 

私です。

サウスパークも好きです。

 

こうして私が書いている文章を見ながら「まじかよ、そんな本ぜったい読まない」と思う人もいれば「ちょっと、気になる。」という人もいるはずです。

私は、この作品が戦後日本最悪の事件と言われている、とある事件を知って作られたと聞き、気になるけどどうしようと悩んでいました。私はその、きっかけとなった事件が心の奥底から忌まわしく、かなり抵抗があったのですが三日で誘惑に負けました。

 

しかし、不穏な話やグロが大丈夫でも、動物が殺されるのがだめという人もいるかと思います。人が死んでも犬が殺されるのは絶対無理という人もいると思います。

 

そんな人にはおすすめできません。

 

しかし、かなりしんどいです。

読んだことを後悔する人もいるのではと思います。

 

しかし、しんどいのさらに上を味わいたい人にはおすすめです。

三巻たっぷりあるこの不穏な物語は、最後に残るのは後悔か満足かはあなた次第です。