三十路からのデスマーチ

何気ない日常がもしかしたら誰かの役に立つかもしれない。

人気にあやかって、三部けい作品が返り咲いてくれるのを待っています

僕だけがいない街」 三部けい作の同名漫画の実写映画

はずれはないと言われる藤原竜也を主人公に、今をときめく女優有村架純をヒロインにして、ぽしゃるはずがありません。

 

さて、今は昔ドラゴンコミックスに「テスタロト」という作品がありまして。

主人公の神父レオニダスとその仲間たちの苦難の物語が描かれているシリアスな作品で、「俺たちの戦いはこれからだ! 」というような衝撃の最終回を迎えた全四巻の作品です。

そして時は流れ、コミックエースにて「カミヤドリ」という作品がありまして、主人公ジラルドと彼の相棒、褐色の肌をした少女ヴィヴィの活躍を描いたダークファンタジーで少しコミカルな雰囲気をもちながらもシリアスかつサスペンスな内容の作品で「俺たちの戦いはこれからだ! 」というような衝撃の最終回を迎えた全五巻の作品です。

さらに時は流れ、同じ出版社から「神宿りのナギ」という作品がありまして、主人公ナギと謎の伝染病カミヤドリとの戦いが描かれたファンタジー作品で「打ち切りにならないうちに走れー!! 」という駆け足で最終回を迎えた全三巻の作品です。

 

 

私は全部大好きですけどね。

 

鬼燈の島等、子供たちを主人公にしたサスペンス等ちゃんときれいに終わった作品もありますが、何故か私の大好きなテスタロトは打ち切りで終わってその後がありません。

 

そんな打ち切り三部けい作品のファンの私としては、今回の「僕街」はノータッチでした。

なんというか、こう、人気が募れば募るほど、なんであの時もっと注目されなかったんだ、という憤りというか、反抗心のようなものがありまして。

私はこの人気に乗ってテスタロトが再会されるまで待つ!というへそ曲がりな気持ちがあったんです。

アニメが放映されても、なんでカミヤドリはだめだったんだよ! 可愛かったじゃない! ヒロイン可愛かったじゃない!と同じ出版社なのに扱いの差に反抗してしまっていました。

しかし、友人からの「柳沢、一緒に映画観ようぜ!」という誘いには野球に誘われる磯野君並に反応してしまう私は映画館にポップコーンとジュース片手に向かったのでありました。

予告では女子が壁ドンされたり、男の子に奴隷扱いされたりする少女漫画実写映画の予告が流れます。

ポップコーンをむしゃむしゃ食べながら、最近の女子はイケメンに罵られるのが好きだなーっと思っていました。

私も最近の映画で執事アレフレッド役のジェイミーさんみたいなイケ老紳士に壁ドンされたらその場で動機息切れ眩暈を起こして倒れるほどときめく自信がありますが、それはさておき、売れない漫画家の藤原大先生がスクリーンに映るわけです。

もうね、テスタロトか!テスタロトのことか!!と噛み付きたくなる展開。

お母さんもヒロインも可愛い綺麗だわーって見てました。

そして登場、実写コナン……ではなく、リバイバル中の主人公。

この子役さんが藤原竜也氏のくせがそっくりで、藤原先生本当に謎の黒服組織に薬盛られたんじゃないのって不安になるくらい。

そして赤が鮮やかな子役ヒロインが出て来るわけですよ。

三部作品でぬいぐるみを抱えた幼い女の子が頭ぶち抜かれた上爆弾仕込まれていて爆破するという展開の洗礼を受けていたはずなのに、闇の子供達以来の虐待される幼い女の子の姿に「あああああ。」となり、そんなヒロインを助けようと懸命に闘う主人公と、段々と険しい彼女の顔に笑顔が戻り、そして手をつないだりケーキを吹き消したりこっそり青い毛糸で鍵縫いしたりしている姿に「あああああああ!霞むっ予告の少女漫画実写映画の絡みなんざこの二人のピュアさに比べたら足元にも及ばない!! この甘酸っぱさ! このトキメキ! 」と胸をかきむしったりしていると、映画は終わりました。

この作品は、サスペンスであり、青春ドラマであり、社会問題をとらえた作品でもあります。

主人公は無論、過去に戻り事件を解決する藤沼悟です。

けれど、虐待され家にも学校にも居場所のない、孤立無援の状態で自分を消したいと思っていた雛森加代という少女が、人のぬくもりに触れ、祝福され、自分を守ってくれる存在を知り、未来を取り戻すという物語でもあります。

彼女の顔から笑顔が戻っても、何度も固く唇をかみしめます。彼女はまだ感情を押し殺そうとしています。

けれど、温かい布団の中でぐっすり眠って、出来立ての温かい朝食を食卓で食べるという当たり前のことに涙を流した瞬間、やっと彼女の人生が始まるのだと感じました。

幼い彼女にとって、二月の北海道という極寒の納屋に閉じ込められても、痣が消えないほど殴られても、彼女にとって母親は神にも等しい存在でした。

けれど母と決別し、自分の人生を手に入れることを決めた瞬間、彼女の未来は続いたのです。

 

これを見てどうして原作から目を背けることができるでしょう。

 

もう、走りますよ本屋に。なかったら電子書籍買います。

 

皆様もぜひご興味持たれましたら、過去の作品を買ってください。

 

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