東京に住んでいると家族友人から「大丈夫? 足りないものがあったら送るよ。」「自粛で外に出られないんでしょ? 大変だね。」と心配のメッセージが届きます。
私自身、今まで身体を壊したことはあるし車にはねられたこともあるしで、あまり身体が丈夫なほうでもなければ、運がいい方でもありません。
しかし、緊急事態宣言前と後では仕事の状態はまったく変わらず、通勤しています。
通勤しているのです。
すなわち
外に出ないといけないのです。
「この人お金欲しさに自粛を守ってないわ!最低!」
という非難は弊社に向けてください。政府からの自粛を無視して社員を通勤させているのは弊社なのです。私は自粛する気満々なのです。でも弊社が自粛させてくれないのです。
人もまばらな渋谷のまちで東京都知事の声や江頭2:50さんの声が「自粛して!外に出ないで!」と叫ぶのですが、ここで買い物をしなかったら上司に怒られます。
どこのSF映画に迷い込んだのかと思ってしまうような光景でした。
「HUMAN LOST 人間失格」
太宰治の代表作「人間失格」を大胆にアレンジというか登場人物の名前と配置はそれっぽくしてところどころオマージュを感じるところを残しつつ全く別の作品に仕上げたアニメ映画。
その作中で高度に医療が発達しすぎて「19時間労働」させられる一般市民という設定があり「笑うに笑えない……。」と思って渋い顔をしたのですが、今の日本の状態を観ていると「この国ならやる。」という確信が生まれました。
東京の人はみんなリモートワークしてんのか~いいな~うちもしたいな~
と思っている人もいるかもしれませんが、案外そうでもないです。平日の通勤時間帯の電車の乗車率は100%超えてます。
物の流れも停まっていないのでスーパーで食料は買えますし、お米も一時棚から消えていましたが今はぎっしり棚に入っています。
トイレットペーパーも少しずつではありますが、ドラッグストアやスーパーで買えるようになってきました。
嗜好品の販売店や飲食店等は営業を自粛しているので、夜遅くまで開いていなかったり、休業している商業施設もありますが、生きるのに不自由はありません。
戦後のもののない時代に比べれば、水道もしっかり通ってるし、電気もつくし、電車にも乗れるし、生きるのに不自由はありません。
だからあまり東京を心配しなくても大丈夫です。
いつか人類は滅びるのですから。